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レイ・ダリオ氏の【30分で判る 経済の仕組み】をわかりやすく解説します その10

だいぶ説明も大詰めになってきました。

 

これで何かおいしいものでも食べなさい

こうなると中央政府も影響を受けます。所得が減り雇用も減るのですから政府に払われる税金も減ることになります。さらには失業がふえたため政府は支出を増加する必要があります。失業者の多くは預金もなく政府からの援助が必要です。また政府は経済活性化のため支出をふやし、経済の体力を回復させようとします。

一つ目の方法「支出を縮小」すると誰かの所得が減り、二つ目の方法「債務を再編」を行うと貸し手側の所得が減ることがわかりました。

 

それにより、雇用が減り税収が減る一方で、支援が必要な人々は増加します。

 

お金をどこから集めて、どこに使うか

レバレッジが消滅しているときには税収入が減っただけ、政府の予算負担は急激に増加します。これが政府の債務負担増加の理由です。この債務を返済するためには税収をふやすか借金をふやすことになりますが、所得が減り失業者がふえているこの状況でどこからお金を集めたらよいのでしょうか。富裕層です。

誰もが借り入れを避け、経済活動が鈍化するとその分政府の税収入は減少します。

さらに国民の所得が減少することで、国民への支援が必要となり政府はより多くのお金を必要とします。

 

そのお金を増やすには税率を高くするか、国債を発行してお金を集める必要があります。

 

試しに富裕層への税率を高めた場合、どのようなことが起こるでしょうか。

 

ここから三つ目の方法「資産は富裕層からそれ以外に再分配される」という方法を取った場合の説明になります。

 

富裕層の中でも一番弱い人から徴収するという闇

政府は富裕層からお金を集めようとします。資産は限られた少数の人たちが持っています。政府はこの富裕層からの税収入をふやすのです。すると富の再分配が起こります。持っている人々から持っていない人々に、貧しい人たちは富裕層を毛嫌いするようになります。

 

富裕層だけが持っている資産などに対して、税率を高めて税金を徴収。その税金を貧困層に分配します。

 

これを行うと、富裕層は貧困層を毛嫌いするようになり、ただでさえ溝がある関係なのにさらに対立が深まります。

 

誰が政治しとるのか!

また富裕層は経済の弱体化、資産価値の暴落、税金の増大などから貧困層を嫌うようになります。恐慌が続くと社会不安が生まれます。国内の葛藤がふえるだけでなく国と国の間にも、特に債権国と債務国の間にもいら立ちが見られることになります。この状態が続くと政変が起こり大変な事態となりかねません。

1930年代にはこのためヒトラーが力を増し、ヨーロッパでは戦争が起こり、アメリカでは恐慌が起こりました。そのため強い対策が必要となりました。

 

富裕層と貧困層の対立構造は人同士だけでなく、国家間でも発生します。

 

例えば第一次世界大戦で敗戦国となったドイツはヴェルサイユ条約に基づいた多額の賠償金を支払えず、国民の生活が苦しくなっていた中で、ヴェルサイユ条約を破棄することを目的としてヒトラーが人心を掌握し戦争への道を扇動しました。

 

このように貧困の問題は国家間の問題にも発展するリスクを孕んでいるのです。

 

 

お金だと思ったら~クレジットでした~チクショー!

普通の人がお金だと思っていたのは実際にはクレジットだったのです。そしてクレジットが消滅するとお金が不足することになったのです。人々はお金が必要になりました。

 

この一文は「物質的に存在していないクレジット上で成り立っていた経済が恐慌などにより破綻しかけており、現金の需要が高まった」という解釈で差し障りないでしょう。

 

ここまでの説明が三つ目の「資産は富裕層からそれ以外に再分配される」という手法を取った場合の説明となります。

 

つまり、バブル経済が崩壊して恐慌が発生している状況では、前述の通り国家の運営に多額のお金を必要としますが、その徴収先を富裕層に向けることで、対立構造の溝を深めて場合によっては国家間の問題にまで発展する。という説明になっています。

 

この動画中の説明は極端な内容となっておりますが、富裕層に重税を課すことで短期的には税収アップが見込めるものの、富裕層の国外への移住を促進してしまい、中長期的には政府の税収が下がるというケースは起こりえるようです。

 

 

(ジャジャーン)俺だぜぇ!

お金を印刷できるのは誰ですか? 中央銀行です。利子がゼロまで下落していましたからお金を印刷するより方法がなかった。支出の縮小、富の再分配に比べるとお金を印刷することはインフレを招き経済を刺激します。中央銀行は何もないところから新しい紙幣を印刷し、資産を買い、政府債権を買うのです。

これがアメリカの大恐慌で起こり、2008年にも起こりました。アメリカの中央銀行連邦準備銀行が2兆ドルを超える新しいお金を印刷したのです。世界のほかの中央銀行もできる限りお金を大量に印刷しました。これで金融資産を買えば資産の価格を引き上げ、借り入れが楽になります。

 

ここからが四つ目の方法「中央銀行が新しい紙幣を印刷する」についての説明となります。

 

クレジット経済が崩壊しかけている(誰も資産を買おうとしない)状況で中央銀行がお金を印刷して資産(国債や株式などの金融商品)を購入します。

 

すると資産の価値の下落に歯止めがかかり、担保の価格も保証されやすくなるため、貸付と借り入れのハードルが低くなります。

 

中央政府はお金を払うことはできるが印刷はできない

でもこれは金融資産を所有している人だけを助けることになります。中央銀行はお金を印刷できますが金融資産だけを購入できるのです。この一方中央政府は物品やサービスを買い、そのお金を人々の懐に入れることができます。でもお金を印刷することはできません。したがって経済の活性化のためには両者の協力が必要となります。

 

中央銀行金融商品を購入することで、価格の下落に歯止めをかけることができます。

それにより金融商品を所有している人は直接恩恵を受けますが、そうでない人がお金を手にするためには中央政府の力が必要です。

 

中央政府は国家運営に必要なサービスや資材を購入することで民間にお金を供給します。

 

中央政府にお金が必要ですが、中央銀行が印刷したお金をどのように受け渡すのでしょうか。

 

中央政府にお金が届いたよ!

中央銀行が政府の債券を購入することは実際政府にお金を貸すことになり、赤字予算で物品やサービスへの支出をふやし、経済の活性化を図り、失業保険を支払うのです。すると国民の所得がふえ、国の赤字もふえます。でもこれが経済の債務負担総額を減らします。

動画では中央銀行のお金が人を経由して中央政府に渡っていますが、中央銀行が政府が発行する債券(国債)等を購入することで、中央銀行から政府にお金を渡すことができます。

 

いずれにしても、中央銀行がお金を印刷することで、資産の価値減少に歯止めをかけ、中央政府が商品やサービスを購入することで経済活動を活性化させることができるのです。

 

キリがいいので今日はここまで!

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