その時々に書きたくなったことを書くブログ

主に資産運用やゲーム、マンガ、スピリチュアルなど筆者の興味がある内容について書いていきたいと思います

それは何か

それは身体では無い。

身体から指が落ちた時、残された方にそれが残るだろうか。

 

それは意識ではない。

眠りに落ちた場合もそれは残り続ける。

 

それは分離していない。

肉体の外側が世界で、体内が内側と決めつけているのは脳の作用なのだから。

 

それはいつからあっただろうか。

細胞が組み上げられ、肉体と脳と意識が生まれる前からあり。

それらが去った後も残り続ける。

 

それは時を超え、空間も超える。

分離は無く、全てが一つであることに気づく。

 

気づいたものも消え。

それだけが残り続ける。

国家運営と会社経営の類似点と指標として重視すべきこと

最近は国勢、経済について考えさせられる機会が多く、様々な面について「結局どうすりゃいいのさ」と思うことがある中で、一つ考え付いた持論ができたので共有します。

 

■企業の経営の健全さを図る指標について

企業の経営の健全さを表す指標として様々な要素が取り上げられますが、もっとも重要視するべきは「その会社の労働者の平均年齢に沿って、給与の中央値が時間経過とともに増えているか」が最も重要な指標です。

 

なぜなら、「多くの人は自分の環境が日々良い方向に向かっている」と感じることで、安心を得られるからです。


仮にその中央値が横ばいや下降している場合、労働者はその会社に対するロイヤリティを低下させ、r  > gの状況を体感すると、自分自身と一部の資産家(この場合は経営者)の状況に待遇面での差に不満や不安を覚え、結果として生産性が低下するためです。

 

これは国家の運営にも同じことが言えるでしょう。
つまり、国民の所得の中央値が毎年増加していれば、国家に対する不満の多くは和らげられますが、r > gを多くの国民が体感することで、貧富の差を感じるようになり、国家に対しての不満が溜まり、それらが大きくなりすぎると極論的には内戦のような状況が発生しやすくなると言えます。

 

そのため、会社の健全さを図る指標として最も重要なのは「その会社の労働者の平均年齢に沿って、給与の中央値が時間経過とともに増えているか」と言えます。

 

ただし、労働者の給与の中央値は開示されることは少なく(平均給与は開示されますが、それは国民の平均給与と同じく、一部の高所得者の影響を強く受ける数値のため、指標としては不適切と考えられます)、会社の健全さを図ることは困難な実情です。

レイ・ダリオ著 「変わりゆく世界秩序」の日本語版の動画が公開されてる!

数日前に【30分で判る 経済の仕組み】の解説が終わったのですが

なんと同氏の【変わりゆく世界秩序】の日本語版が公開されていました。

 

www.youtube.com

 

詳細が書かれている書籍はこちら

 

動画の全文書き起こし(すげぇ…)はこちら

note.com

 

同氏の前作(?)を解説していますので、よろしければどうぞ。

raamenman1111.hatenablog.com

 

最近買ったゲームの紹介でもしようかと思っていましたが

今回の動画が目についたので紹介しました。

レイ・ダリオ氏の【30分で判る 経済の仕組み】をわかりやすく解説します その12

なんと今回で解説最終回!

 

節子、それデフレーションやない。リフレーションや。

これは長期債務周期で言うとデフレーションの段階です。レバレッジの減少は対応を間違えれば大問題となりますが、正しく対応すると問題解決を引き起こせるのです。債務負担が減少し経済活動が正常に戻るまでには10年以上かかります。したがって失われた10年と呼ばれます。これが結論です。

全文書き起こしサイト様では「デフレーション」と書かれていますが、正しくは「リフレーション」なのでご注意ください。

 

リフレーションとはデフレを脱却しはじめた状態のことを指します。

 

またその直後にリフレーションを表しているとは思えない動画の演出になっているので、その点も注意が必要です(リフレーションの説明であれば、バブル経済が崩壊した長期曲線の底部から上がっていく映像にするのが正しいと思うのですが、動画では上昇後の曲線を拡大した部分を起点に描かれています)

 

finance.logmi.jp

 

一節の後半はバブルが崩壊して、デフレ状態となりそれを脱却するのに10年はかかるというお話です。

日本では「失われた30年」とも言われたりしていますね。今の日本の状態がどこにいるかは後からしかわからないのです。

 

結論!

もちろん経済の仕組みはここで見るように簡単ではありません。でも短期の債務周期を長期の債務周期に重ねて、それを生産性成長カーブに重ねてみると、これまでの体験の意味がわかるようになります。現状が理解でき将来も予想できるのです。

 

「経済のからくりは簡単なもの」って最初に言っとったやないかい!という突っ込みはおいておいて、短期と長期の債務周期、生産性成長カーブを重ねて今の経済がどのようになっているかを理解することで、今後の経済の動向も予想できるというお話でした。

 

3つのまとめ

まとめてみますと3つの重要な要素が存在します。次のことを忘れないでください。

第1に、所得より早く債務を増加させない。でないと債務負担が耐えきれなくなります。

第2に、所得を生産性より早く増加させない。そうなると競争力が弱くなります。

第3に、生産性を向上させる努力を惜しんではいけない。これは長期的に一番大切な要素なのです。

この動画の内容で重要な部分をまとめてくれていますが、個人的には「いや、そこなの!?」みたいな印象です。(説明の尺とあっていないように思っています)

 

第1の内容については「所得より多くの借金をしないこと」で、個人的には「バブルが来ても浮かれないこと」が大切かなと考えています。

 

第2については

・自身の生産力を見極めて、妥当な所得を考慮すること(生産性が実力値だとすると、融資によって一時的に多くの所得を得られるが、その山を高くすると後々の谷も深くなる)

と解釈していますが、第1の内容と被っているので正しく解釈できていないかもしれません。

 

第3の内容が重要なことに異論はないのですが、動画中であまり触れられていなかったこともあり、個人的にはこれら3点を動画中の重要事項としてまとめる部分に違和感を覚えています。

 

動画の解説はここまでですが、個人的に重要に思える事柄をまとめてみます!

 

■この動画が伝えている重要な事柄

・経済は「生産力の成長」「債務の短期的な周期」「債務の長期的な周期」3つの要素の組み合わせで成り立っている

・「生産性の成長」は知見や技術が成長すると緩やかに増加する

・「債務の短期的な周期」は融資と返済によって波が作られる

・「債務の長期的な周期」は人の「最近起きたことに影響されやすい」という思い込みによって過熱と崩壊を繰り返す

金利を上げることで、市場へのお金の流通量が減り、(取引量が低下するため)経済の成長性は鈍化する

金利を下げると経済の成長は増加しやすくなるが、実際の実力値である生産性より多額の取引が行われるとバブル経済となる(実際のモノの価値より高い価格で金融商品などが取引され、いつかは崩壊する)

バブル経済が崩壊した際は金利を減少させても(人の精神は最近起きたことに影響されるため+各資産の評価額が減少しており担保としての価値も低く見積もられるため)、効果は薄く融資が捗らず、経済は回復しない

・その場合は「支出の縮小」「債務の再編」「富裕層などのお金が多い箇所から税収を増やす」「お金を印刷する」などをバランス良く行い、経済活動を活性化させることが大切

・これらのことを総合的に考えることで、経済が今どの時点にいるのかを見ることができ、今後の推移も予想することができるようになる

 

長かった解説もこれで終了となります。

動画の理解を深めるための助けとなれば幸いです。

 

レイ・ダリオ氏の【30分で判る 経済の仕組み】をわかりやすく解説します その11

バブル経済が崩壊した際に行う政策のうち「お金を印刷する」という方法がベターであるという気配が出てきたところからの説明です。

 

それを言ったらお終いよ

これはリスクを伴います。政府は4つの方法のバランスを保ち債務を減少させることが大切です。デフレ要素とインフレ要素のバランスを保つことが経済の安定につながります。このバランスが達成できればレバレッジの減少はよい結果をもたらします。レバレッジの減少は悪い結果、またはよい結果をもたらすことができます。

 

これまでの説明で「お金を印刷することが正解」という印象ですが、説明の通りインフレ要素とデフレ要素のバランスを取ることが大切です。

 

お金を印刷して国債を購入することは国の借金を増やすことになります。

その借金は未来の税収からの返済となるので、あまりに大きな額になると国民の負担が増加して国家運営に支障をきたします。

 

これまでの説明では「支出の抑制」「債務の再編」「富裕層への課税」が全てデフレを招くような表現となっておりますが、これらもバランスを取って実行することで、強度が変わり、場合によってはインフレに向かう可能性があることを頭の片隅に置いておきましょう。(適切な富裕層への課税は政府の税収増に繋がり、インフレを促進させる可能性がある等)

 

キャッキャウフフ

レバレッジの減少がよいとはどんな場合でしょう。これは難しい事態ですが、それに上手に対応できるならよい結果が可能なのです。これは債務が引き起こすアンバランスで過激なレバレッジよりよく、その場合所得と比べて債務が減少し、実質経済が向上し、インフレ問題が解消されます。

 

ここは解釈が難しい部分ですが、ここでの「レバレッジの減少」はバブル経済の崩壊を指していると考えています。

 

「それが良い場合もある」については、「レバレッジを掛ける(将来の負担を増やしつつ、今すぐ手持ち金額を増やす)」ことで投資が行えたり、手持ちの金額より大きな商品(家や車など)を購入することで人生の豊かさを感じ取れるようになります。

 

ただ一方で人の性(目の前で起きた出来事が継続するという錯覚)に打ち勝たなければ、バブル経済の始まりと崩壊を繰り返すことになります。

 

そのためバブルの崩壊は受容するものと捉えて「適切な債務返済プランを実行することが大事」という内容だと解釈しています。

 

クレジットが無いならお金で払えばいいじゃない

これはバランスが取れた場合です。このバランスを可能にするには上手に支出を抑え、債務を縮小し、富を再分配し、お金を印刷することで経済と社会安定を維持できるのです。お金を印刷すればインフレが起きるのではないかとよく聞かれます。それでクレジットの暴落を相殺できるのならインフレにはなりません。

お金で支払われようがクレジットで支払われようが支出が増加することに違いはありません。中央銀行はお金を印刷して、ふえたお金を使って減少しているクレジットを補えます。

 

ということで、「実施することでデフレになりえる」と説明された3つの方法(「支出の抑制」「債務の再編」「富裕層への課税」)とお金の印刷をバランスよく実施することで経済と社会を安定維持することができる。というお話でした。

 

お金を大量に発行することでインフレが起きるリスクは確かにありますが、クレジットが減少している分をお金で穴埋めすることで、人の支出を維持することができるのです。

 

借金地獄

景気を回復させるためには中央銀行は所得を増加させると同時に、所得の成長率が蓄積した債務の利子額よりも早くふえるようにする必要があります。これはどんな意味でしょう。基本的には所得が債務より速いスピードでふえることが必要なのです。

レバレッジが減少している国があると仮定しましょう。この債務対所得の比率が100%としましょう。するとその国の1年の総所得は既存の債務と同額であることになります。この債務に利子がつくとします。

利子が2%と仮定します。この利子率のため債務が2%の率でふえており、その一方で所得が1%の率で成長しているなら債務の返済は不可能です。

別の例で説明すると100万円を融資されたとして毎月2万円の利子を支払う必要があるが、毎月1万円しか支払わなかった場合、いくら時間をかけても100万円の借金は減ることが無いという話です。

 

それをここでは「所得が債務より速いスピードでふえることが必要」とまとめられています。

 

金だ!金だぞ!

所得成長率を利子率よりも高くするためには十分なお金を印刷する必要があります。でもお金を印刷するのは簡単ですから悪用されやすく、国民も印刷を希望することが多いです。大切なことは1920年代にドイツで起こったように、お金を大量に印刷してハイパーインフレを引き起こさないことです。

特に解説は不要でしょう。

映像を楽しんでください。

 

結局はバランスゲー

政府がバランスを維持できれば問題は悪化しません。成長率は低くても債務は減少します。レバレッジが減少していてもこれは可能です。所得がふえると借り手の信用が向上します。そうなると貸し手はお金を貸すようになり債務負担は減少しだします。お金を借りることが可能になれば支出もふえ、経済は成長へと向かいます。

ここでも再度バランスの重要性が説かれます。

 

バブルの崩壊後もバランスよく経済対策を行うことで、経済成長へ転化することができると説かれています。

 

また動画中の成長率は「取引額の総量」を表しており、それらが低くても構わないと主張されています。

 

ただ、成長率がマイナスの場合どうなるかは触れられておらず、現状の日本国内の少子高齢化を加味すると経済を成長に向かわせるのは(人口が減っている以上)難しいと個人的には考えています。

 

とはいえ世界規模で考えると人口は増加し続けており、経済成長率も2%程度で増加し続けていることを加味すると、レイ・ダリオ氏の主張にも頷けます。

 

なんと次回が解説の最終回!

 

raamenman1111.hatenablog.com

レイ・ダリオ氏の【30分で判る 経済の仕組み】をわかりやすく解説します その10

だいぶ説明も大詰めになってきました。

 

これで何かおいしいものでも食べなさい

こうなると中央政府も影響を受けます。所得が減り雇用も減るのですから政府に払われる税金も減ることになります。さらには失業がふえたため政府は支出を増加する必要があります。失業者の多くは預金もなく政府からの援助が必要です。また政府は経済活性化のため支出をふやし、経済の体力を回復させようとします。

一つ目の方法「支出を縮小」すると誰かの所得が減り、二つ目の方法「債務を再編」を行うと貸し手側の所得が減ることがわかりました。

 

それにより、雇用が減り税収が減る一方で、支援が必要な人々は増加します。

 

お金をどこから集めて、どこに使うか

レバレッジが消滅しているときには税収入が減っただけ、政府の予算負担は急激に増加します。これが政府の債務負担増加の理由です。この債務を返済するためには税収をふやすか借金をふやすことになりますが、所得が減り失業者がふえているこの状況でどこからお金を集めたらよいのでしょうか。富裕層です。

誰もが借り入れを避け、経済活動が鈍化するとその分政府の税収入は減少します。

さらに国民の所得が減少することで、国民への支援が必要となり政府はより多くのお金を必要とします。

 

そのお金を増やすには税率を高くするか、国債を発行してお金を集める必要があります。

 

試しに富裕層への税率を高めた場合、どのようなことが起こるでしょうか。

 

ここから三つ目の方法「資産は富裕層からそれ以外に再分配される」という方法を取った場合の説明になります。

 

富裕層の中でも一番弱い人から徴収するという闇

政府は富裕層からお金を集めようとします。資産は限られた少数の人たちが持っています。政府はこの富裕層からの税収入をふやすのです。すると富の再分配が起こります。持っている人々から持っていない人々に、貧しい人たちは富裕層を毛嫌いするようになります。

 

富裕層だけが持っている資産などに対して、税率を高めて税金を徴収。その税金を貧困層に分配します。

 

これを行うと、富裕層は貧困層を毛嫌いするようになり、ただでさえ溝がある関係なのにさらに対立が深まります。

 

誰が政治しとるのか!

また富裕層は経済の弱体化、資産価値の暴落、税金の増大などから貧困層を嫌うようになります。恐慌が続くと社会不安が生まれます。国内の葛藤がふえるだけでなく国と国の間にも、特に債権国と債務国の間にもいら立ちが見られることになります。この状態が続くと政変が起こり大変な事態となりかねません。

1930年代にはこのためヒトラーが力を増し、ヨーロッパでは戦争が起こり、アメリカでは恐慌が起こりました。そのため強い対策が必要となりました。

 

富裕層と貧困層の対立構造は人同士だけでなく、国家間でも発生します。

 

例えば第一次世界大戦で敗戦国となったドイツはヴェルサイユ条約に基づいた多額の賠償金を支払えず、国民の生活が苦しくなっていた中で、ヴェルサイユ条約を破棄することを目的としてヒトラーが人心を掌握し戦争への道を扇動しました。

 

このように貧困の問題は国家間の問題にも発展するリスクを孕んでいるのです。

 

 

お金だと思ったら~クレジットでした~チクショー!

普通の人がお金だと思っていたのは実際にはクレジットだったのです。そしてクレジットが消滅するとお金が不足することになったのです。人々はお金が必要になりました。

 

この一文は「物質的に存在していないクレジット上で成り立っていた経済が恐慌などにより破綻しかけており、現金の需要が高まった」という解釈で差し障りないでしょう。

 

ここまでの説明が三つ目の「資産は富裕層からそれ以外に再分配される」という手法を取った場合の説明となります。

 

つまり、バブル経済が崩壊して恐慌が発生している状況では、前述の通り国家の運営に多額のお金を必要としますが、その徴収先を富裕層に向けることで、対立構造の溝を深めて場合によっては国家間の問題にまで発展する。という説明になっています。

 

この動画中の説明は極端な内容となっておりますが、富裕層に重税を課すことで短期的には税収アップが見込めるものの、富裕層の国外への移住を促進してしまい、中長期的には政府の税収が下がるというケースは起こりえるようです。

 

 

(ジャジャーン)俺だぜぇ!

お金を印刷できるのは誰ですか? 中央銀行です。利子がゼロまで下落していましたからお金を印刷するより方法がなかった。支出の縮小、富の再分配に比べるとお金を印刷することはインフレを招き経済を刺激します。中央銀行は何もないところから新しい紙幣を印刷し、資産を買い、政府債権を買うのです。

これがアメリカの大恐慌で起こり、2008年にも起こりました。アメリカの中央銀行連邦準備銀行が2兆ドルを超える新しいお金を印刷したのです。世界のほかの中央銀行もできる限りお金を大量に印刷しました。これで金融資産を買えば資産の価格を引き上げ、借り入れが楽になります。

 

ここからが四つ目の方法「中央銀行が新しい紙幣を印刷する」についての説明となります。

 

クレジット経済が崩壊しかけている(誰も資産を買おうとしない)状況で中央銀行がお金を印刷して資産(国債や株式などの金融商品)を購入します。

 

すると資産の価値の下落に歯止めがかかり、担保の価格も保証されやすくなるため、貸付と借り入れのハードルが低くなります。

 

中央政府はお金を払うことはできるが印刷はできない

でもこれは金融資産を所有している人だけを助けることになります。中央銀行はお金を印刷できますが金融資産だけを購入できるのです。この一方中央政府は物品やサービスを買い、そのお金を人々の懐に入れることができます。でもお金を印刷することはできません。したがって経済の活性化のためには両者の協力が必要となります。

 

中央銀行金融商品を購入することで、価格の下落に歯止めをかけることができます。

それにより金融商品を所有している人は直接恩恵を受けますが、そうでない人がお金を手にするためには中央政府の力が必要です。

 

中央政府は国家運営に必要なサービスや資材を購入することで民間にお金を供給します。

 

中央政府にお金が必要ですが、中央銀行が印刷したお金をどのように受け渡すのでしょうか。

 

中央政府にお金が届いたよ!

中央銀行が政府の債券を購入することは実際政府にお金を貸すことになり、赤字予算で物品やサービスへの支出をふやし、経済の活性化を図り、失業保険を支払うのです。すると国民の所得がふえ、国の赤字もふえます。でもこれが経済の債務負担総額を減らします。

動画では中央銀行のお金が人を経由して中央政府に渡っていますが、中央銀行が政府が発行する債券(国債)等を購入することで、中央銀行から政府にお金を渡すことができます。

 

いずれにしても、中央銀行がお金を印刷することで、資産の価値減少に歯止めをかけ、中央政府が商品やサービスを購入することで経済活動を活性化させることができるのです。

 

キリがいいので今日はここまで!

続きはこちら

 

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レイ・ダリオ氏の【30分で判る 経済の仕組み】をわかりやすく解説します その9

気合を入れて続けます!

 

限界突破!

これは不景気と似ているようですが違います。利子を下げても景気回復に結びつかないのです。不景気なら利子を下げれば借りる金額がふえます。でもレバレッジが消滅していますから利子を下げようとしても既に利子は低くなっており、ときには0%になってしまいます。すると景気回復は不可能です。

 

アメリカの利子はレバレッジが消滅した1930年代に0%となり、また2008年にもそうなりました。不景気とレバレッジ消滅時の違いは、後者では借り手の負担があまりに大きくなっていることです。これは利子を引き下げても回復が不可能です。

 

借り手は全額を返済することができない現実に直面します。借り手は返済能力を失い担保の価値はなくなります。負債の重さに耐えきれず借りる気力もありません。貸し手は貸すことをやめ、借り手は借りることをあきらめます。経済の価値が消滅した状態となっているのです。

 

支出を減らすことにより始まったこの悪循環は、不景気とは成り立ちが異なります。

 

好景気になると物価が上昇していきますが、過度な物価高は生活の混乱を招きます。

これを防ぐために中央銀行金利を上げることで、借り手の返済額を増やそうとします。

借り手は返済額が増えると、余計な支出を減らす(余計なものを買わないように)なります。

すると商品の買い手が少なくなり物価は下がるので、中央銀行は物価の上昇局面では金利を上げて物価高を防ごうとします。

 

逆に不景気の局面では、中央銀行金利を下げて融資をしやすくすることで、借り手の負担を減らして、多く消費することを促します。

 

これが好景気と不景気に対する金利の基本的な考え方です。

 

これは蛇足ですが、図のように金利がマイナスに突入することが実際起こっています。いわゆる「マイナス金利」です。

動画の解説から脱線してしまうので、簡単に書きますが「銀行が誰かにお金を貸し出さないと、銀行が中央銀行に手数料を取られる」という内容です。

 

さて、「金利を下げても景気回復がしない」という点について、ここでは「借り手の負担が大きくなりすぎている」と解説されており、やや抽象的な言い方をしているので、もう少し深堀してみます。

 

なぜ「バブル崩壊時は金利を下げても効果が薄い」のでしょうか。

 

それはバブル崩壊中の局面では、手持ちの資産が減っている状態で、多くの人が(金利が低いとしても)多くの融資を受ける勇気を持つことができないからです。

 

ここでバブル経済に向かう際に出てきたワード「人は最近の動向にのみ注意を払う」という部分に注目しましょう。

 

これはバブル景気に向かう時に出てきた一文ですが、今回のケースでも同じことが言えます。

つまり「この資産の減少はいつまでも続くだろう」と考えるため、新たな借金を作ることを控えようとするため、金利を下げても効果が薄いのです。

 

景気回復 四銃士を連れてきたよ!

これは個人も同様です。ではレバレッジが消滅したときどうすればよいのでしょうか。耐えきれないほど大きい債務負担を縮小しなければなりません。これには4つの方法があります。

第1に、人、ビジネス、政府が支出を縮小する。第2に、債務は不履行となりまた再編される。第3に、資産は富裕層からそれ以外に再分配される。そして第4に、中央銀行が新しい紙幣を印刷する。この4つはレバレッジが消滅した際に実際に起こっています。

バブル崩壊後は金利を下げることだけでは景気が回復しないことがわかりました。

では、どうしたら良いでしょうか。

 

ということで4つの方法が示されました。

 

ここで勘違いしやすいのは「この4つの方法も適切に運用しなければ、景気は回復せずむしろ悪化させる」という結果になることです。

 

これから順番に4つの方法について解説が行われますが、そのうちの殆どが結果的に景気を悪化させることになるのです。

 

支出をギュッとね!

普通、支出がまず縮小されます。人、ビジネス、政府が財布のひもを締め、支出を縮小し債務を返済しようとします。これは緊縮策と呼ばれます。借り手が借りることをやめ、古い債務の返済を始めると債務負担率が減ると考えがちですが、その逆が起こります。

なぜなら支出が減り、支出はほかの人には収入源ですから所得が縮小します。所得は債務返済より速いスピードで縮小します。すると債務負担率が悪化するのです。以前にも言ったように支出が減るとデフレを起こします。ビジネスはコストを減らそうとしますから雇用が減り、失業がふえます。そうするとさらに債務を減らす必要が出てきます。

一つ目の方法「人、ビジネス、政府が支出を縮小する」という方法を取った場合に何か起きるか説明されています。

 

ここでわかりにくいのが「個人か」「全体か」という視点です。

 

借りたお金の返済に追われている場合、まずは支出を減らそうとします。

 

個人の動きとしては正しい(債務負担率は減少する)のですが、経済全体で見ると他の誰かの所得が縮小することになり返済に充てる金額が減ることで、さらに債務負担率が上がるのです。

 

つまり「人、ビジネス、政府が支出を縮小する」という方法を取ることで、経済全体としては「債務負担率が悪化する」のです。

 

債務をチョッキン

借り手の多くは借金を返済できません。借り手の債務は貸し手の資産ですよ! 借り手が銀行に返済できないと人々は銀行に預けたお金が心配になり、銀行に殺到して引き出そうとし、銀行の経営は難しくなり、人々やビジネスは債務の返済が不可能となり、このため経済恐慌となります。恐慌は人々が資産と考えていたものが消滅したと気づいたときに起こります。

 

二つ目の方法「債務は不履行となりまた再編される」とどうなるでしょうか。

これは「債務を帳消し、または契約時に決めた金利より借り手の負担を低くする」などといった方法です。

 

これを行うと、確かに借り手側の債務負担率は下がるのですが、貸し手側からすると苦渋の選択となります。

 

貸し手である銀行が苦しい状態になると、人々は銀行に預けたお金が心配になり、引き出そうとします。するとさらに銀行の経営が苦しくなるのです。

 

ほな、さいなら~

飲み屋に戻って考えましょう。ビールを飲んでツケにしました。飲み屋に後で返済すると約束したのです。これは飲み屋にとっての資産です。でも約束が破棄され返済ができなくなるとツケが不履行となります。

すると飲み屋の資産の価値がなくなってしまいます。消えてしまうのです。貸し手は資産の消滅を避けるため債務の再編に同意します。でもそうすると返済額を縮小したり、返済期間を延長したり、最初に決めた利子を引き下げたりします。

債務を縮小するために契約が破棄されますが、貸し手は全く返済されないよりは幾らかでも回収したいのです。すると債務が消滅しても債務が再編されると所得と資産価値は急速に減り、債務負担率がさらに悪化します。支出を減らすのも苦しいですが債務を減らすのも大変なのです。

つまり、(一部は要約しますが)「債務を再編することで、貸し手側が本来得られるはずの利益が得られないために貸し手側の所得が減り経済全体では債務負担率が悪化する」という内容の説明です。

 

本質的には一つ目の手法「人、ビジネス、政府が支出を縮小する」と同じ経路を辿ることになります。

 

ただ、この一節では「債務の不履行や再編に効果がない」という結論に着地していますが、実際にはバランスを見て調整することで、債務負担率を改善することも可能のようです。

 

今日はここまで!

続きはこちら

 

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レイ・ダリオ氏の【30分で判る 経済の仕組み】をわかりやすく解説します その8

 

イケイケどんどん どんどこどん♪

最近何が起こっていますか? 所得がふえている、資産の価値もふえている、株価も高騰している、ブームです。このようなときにはお金を借りても物品、サービス、資産を買うのが良策なのです。この傾向が社会に充満するとバブルとなります。債務がふえていても所得がそれと同じくらいふえていれば返済の問題はありません。

 

毎月の返済額より、資産の価値が増大している場合、さらに多くを借り入れても返済額より評価額が大きくなっていくので、どこまでも借り入れが大きくなっていく。という説明です。

 

自分は体験したことはありませんが、バブル時代はそういうことがあったのかもしれません。

 

そうだ、買え。いくら出してもだ。

債務と所得の比率を債務負担率と呼びましょう。所得が増加している限り債務負担率に問題はありません。資産の価値も高騰します。人々は多額の借金をつくって資産に投資します。これが価格をさらに押し上げます。人は裕福だと感じます。債務が膨れ上がっていても所得と資産価値がふえていますからクレジットを得ることに危険はないのです。

資産の価値はこれからもどんどん上がることを見込んで、多額の借金をしてでも資産(不動産や株)を買おうとします。

 

「クレジットを得ることに危険はない」というのは正確には「借り手は危険はないと感じている」が正しく、実際にはかなりリスクのある行動と言えるでしょう。

 

バブル崩壊…!水泡…!破綻…!

でもこれは長続きできませんし、長続きはしません。何十年もたつと債務額がだんだん大きくなり返済額がふえてきます。そして返済額が所得よりも速いスピードでふえるときが来ます。すると人々は支出を抑えることになります。1人の支出はほかの人の所得ですから所得水準が下がりだします。

すると借りることも難しくなり縮小傾向となります。債務の返済は依然として続きますから支出はさらに減少します。経済変動の波のぶり返しが起こるのです。これが長期債務周期の頂点となります。債務負担が支えきれなくなったのです。

どこまでも価値が騰がるということはなく、どこかのタイミングで価値が減衰すると、これまでは「資産の増加スピード > 返済額」だった部分が逆転することになります。

 

返済額を捻出するために、支出を抑えたり、資産を売却したりします。

支出は誰かの収入になるので、それが減少します。

売却者が増えると、供給が増えるため資産の価値も下がります。

 

収入が減少すると、資産(株や不動産)を購入しようとする人が減るため、価格が下がります。

資産の価格が下がると、担保の価値が減るため銀行は融資を渋るようになります。

 

こうしてバブル経済はピークを迎えて、経済成長は低迷へ向かうのです。

 

2008年はリーマンショック

アメリカ、ヨーロッパ、その他の地域では、これが2008年に起こりました。同じ理由で日本では1989年に起こり、アメリカでは1929年にも起こりました。こうなるとレバレッジが勢いをなくします。そうなると支出が減りだします。

 

このようなバブルは歴史上何度か発生しています。

1929年の世界恐慌。1989年の日本のバブル崩壊。2008年のリーマンショックです。

 

これらはどれも株や土地の価格が現実的な価値より大きく評価され、それが続くという幻想が過熱を生みます。

 

ところが、それらが幻想ということに気づかれると一気に価値が暴落するのです。

 

誰が政治しとるのか!

所得が縮小し、クレジットが消滅し、資産価格が急落し、銀行は苦しくなります。株式市場はクラッシュし、社会的緊張感が強くなり、この悪循環が繰り返されることになります。所得が減り、債務返済がふえると借り手は締め出されてしまい、クレジットは底をついてしまい、借り手は返済に充てるお金を借りることもできなくなります。

 

このため資産を売り払うことになりますから市場は売りに出される資産であふれます。すると株式が暴落し、不動産市場も崩壊し、銀行が苦しくなります。

資産価値が減ると担保の価値も縮小することになりますから、借りることがさらに難しくなります。人は貧しいと感じ、クレジットは蒸発してしまい、支出は減り、所得が減り、資産価値が減り、クレジットが減り、借りることがさらに難しくなる悪循環です。

バブル崩壊と経済の悪循環について説明される一節です。

 

支出を減らすことで、誰かの所得が減少、所得が減ると資産を新たに購入することが無くなり、需要が減るため価値も下がり、資産の価値が下がることで担保の価値が低くなるので、銀行も融資を控えます。

銀行からの融資が期待できないため、人々はさらに支出を減らそうとして悪循環を作り出すのです。

 

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