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レイ・ダリオ氏の【30分で判る 経済の仕組み】をわかりやすく解説します その12

なんと今回で解説最終回!

 

節子、それデフレーションやない。リフレーションや。

これは長期債務周期で言うとデフレーションの段階です。レバレッジの減少は対応を間違えれば大問題となりますが、正しく対応すると問題解決を引き起こせるのです。債務負担が減少し経済活動が正常に戻るまでには10年以上かかります。したがって失われた10年と呼ばれます。これが結論です。

全文書き起こしサイト様では「デフレーション」と書かれていますが、正しくは「リフレーション」なのでご注意ください。

 

リフレーションとはデフレを脱却しはじめた状態のことを指します。

 

またその直後にリフレーションを表しているとは思えない動画の演出になっているので、その点も注意が必要です(リフレーションの説明であれば、バブル経済が崩壊した長期曲線の底部から上がっていく映像にするのが正しいと思うのですが、動画では上昇後の曲線を拡大した部分を起点に描かれています)

 

finance.logmi.jp

 

一節の後半はバブルが崩壊して、デフレ状態となりそれを脱却するのに10年はかかるというお話です。

日本では「失われた30年」とも言われたりしていますね。今の日本の状態がどこにいるかは後からしかわからないのです。

 

結論!

もちろん経済の仕組みはここで見るように簡単ではありません。でも短期の債務周期を長期の債務周期に重ねて、それを生産性成長カーブに重ねてみると、これまでの体験の意味がわかるようになります。現状が理解でき将来も予想できるのです。

 

「経済のからくりは簡単なもの」って最初に言っとったやないかい!という突っ込みはおいておいて、短期と長期の債務周期、生産性成長カーブを重ねて今の経済がどのようになっているかを理解することで、今後の経済の動向も予想できるというお話でした。

 

3つのまとめ

まとめてみますと3つの重要な要素が存在します。次のことを忘れないでください。

第1に、所得より早く債務を増加させない。でないと債務負担が耐えきれなくなります。

第2に、所得を生産性より早く増加させない。そうなると競争力が弱くなります。

第3に、生産性を向上させる努力を惜しんではいけない。これは長期的に一番大切な要素なのです。

この動画の内容で重要な部分をまとめてくれていますが、個人的には「いや、そこなの!?」みたいな印象です。(説明の尺とあっていないように思っています)

 

第1の内容については「所得より多くの借金をしないこと」で、個人的には「バブルが来ても浮かれないこと」が大切かなと考えています。

 

第2については

・自身の生産力を見極めて、妥当な所得を考慮すること(生産性が実力値だとすると、融資によって一時的に多くの所得を得られるが、その山を高くすると後々の谷も深くなる)

と解釈していますが、第1の内容と被っているので正しく解釈できていないかもしれません。

 

第3の内容が重要なことに異論はないのですが、動画中であまり触れられていなかったこともあり、個人的にはこれら3点を動画中の重要事項としてまとめる部分に違和感を覚えています。

 

動画の解説はここまでですが、個人的に重要に思える事柄をまとめてみます!

 

■この動画が伝えている重要な事柄

・経済は「生産力の成長」「債務の短期的な周期」「債務の長期的な周期」3つの要素の組み合わせで成り立っている

・「生産性の成長」は知見や技術が成長すると緩やかに増加する

・「債務の短期的な周期」は融資と返済によって波が作られる

・「債務の長期的な周期」は人の「最近起きたことに影響されやすい」という思い込みによって過熱と崩壊を繰り返す

金利を上げることで、市場へのお金の流通量が減り、(取引量が低下するため)経済の成長性は鈍化する

金利を下げると経済の成長は増加しやすくなるが、実際の実力値である生産性より多額の取引が行われるとバブル経済となる(実際のモノの価値より高い価格で金融商品などが取引され、いつかは崩壊する)

バブル経済が崩壊した際は金利を減少させても(人の精神は最近起きたことに影響されるため+各資産の評価額が減少しており担保としての価値も低く見積もられるため)、効果は薄く融資が捗らず、経済は回復しない

・その場合は「支出の縮小」「債務の再編」「富裕層などのお金が多い箇所から税収を増やす」「お金を印刷する」などをバランス良く行い、経済活動を活性化させることが大切

・これらのことを総合的に考えることで、経済が今どの時点にいるのかを見ることができ、今後の推移も予想することができるようになる

 

長かった解説もこれで終了となります。

動画の理解を深めるための助けとなれば幸いです。