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レイ・ダリオ氏の【30分で判る 経済の仕組み】を理解するために把握しておくべきこと

以下の動画が非常に興味深い内容だったので動画とテキスト化いただいているサイトを繰り返し見ながら内容を咀嚼しています。

 

www.youtube.com

 

動画中の文章をテキストに書き起こしてくれているサイトはこちら

finance.logmi.jp

 

まずは以下の知識と動画の一部の内容について深く理解しておくことで、動画の内容を把握しやすくなるかと思ったので、まずはそれらについて記載します。

 

また以降の内容は可能な限りChatGPTで正誤を確認した内容ではあるので、大きな誤りはないと考えていますが、自分自身は経済学者でも何でもないので、その点はご了承ください。

 

前置きが長くなりましたが、「レイ・ダリオ氏の【30分で判る 経済の仕組み】を理解するために把握しておくべきこと」スタートです。

 

まず始めにレイ・ダリオ氏の主張について説明します。

 

経済を動かす3つの要素は「生産性の成長」「債務の短期的な周期」「債務の長期的な周期」があります。

3つの要素

「生産性の成長」は「地力で稼ぐことができる力」のようなイメージで

仕事を遂行する毎に、熟練度が高まり稼ぐ力(生産性)がじわじわと増えていくということです。

 

「債務の短期的な周期」は融資が行われることで、本来の手持ち金額より大きな額を投資することができるようになりますが、その一方で後々返済のために支出を抑える必要が出るため、波のような経済活動が行われることを表しています。

 

「債務の長期的な周期」は経済がインフレ方向に向かうと、実体的な価値(生産高による価値)よりも商品が過大評価され、それが過熱するとバブルとなり、どこかでバブルがはじけてピークアウトします。

その後、売りが売りを呼ぶ恐慌が起こり、今度は経済への不安から実体的な価値より過小評価された価値で取引が行われ、経済が縮小(デフレ)しますが中央政府中央銀行の働きにより、デフレの脱却が行われます。

 

それぞれの要素は絡み合っています

これらの3つの要素はそれぞれが独立しておらず、それぞれ関係を持っています。

・「生産性の成長」が表される直線は「実質的な価値」を示し、長期の周期線との乖離が大きいと過熱感や恐慌状態を図ることができます

・「債務の長期的な周期」は市場を俯瞰して見たときの大きな方向性(バブルに向かっているか、バブルが弾けて恐慌状態になるか、デフレが継続するか、デフレを脱却するか)を表しています

・「債務の短期的な周期」は長期的な周期をミクロな目線で見たときに、短期的な周期の波として描かれます(大局的なトレンドに追従しながら、その中で好景気と不景気を繰り返しています)

 

特に動画の内容を理解するには「長期的な周期」「短期的な周期」を正しく理解することが必要で、「今はどのシチュエーションの話をしているか」を把握していないと、動画の内容が正しく理解できなくなるので注意してください。

 

初見殺しの「クレジット」

次に「クレジット」というワードですが、動画中では「融資(借金)」「信用」「返済力」「台帳上にのみ存在する物理的に存在しない紙幣」というニュアンスで使用されますが、全て「クレジット」で統一されているので、どのような意味で使用されているか、正しく理解する必要があります。

 

今日の敵は明日の友的な

次に抑えておきたい考え方としては「自分の支出が誰かの収支となる」という考え方です。

動画中ではこの理屈を用いて、バブルとインフレ、恐慌とデフレを説明しています。

ざっくり言えば、「多く支払うことで、他者の収益が増加して、他者も多く支払うようになる」という考え方です。

 

また、それの類題として「支払いを渋ることで、他者の収益が悪化するため、他者も支払いを渋るようになる」ということについても理解しておきましょう。

 

後者の例として「借金の返済額が増えてきた場合に消費を抑えて返済に充てる」という行動をとった場合、「消費を抑えることで、他者の収益が悪化する、そうすると他者も消費を抑えるようになる」ということが動画中でも説明されます。

 

誰もが憧れる「ツケといて!」

個人的に重要と思える内容「クレジットは物質的には何も存在しないところに価値を生み出す」という考えについても理解しておきましょう。

 

元々貨幣とは「保存が効く、有用性の高い品物」という側面があり、古くは貝殻・米・布が貨幣のように扱われ、近年まではゴールドとの交換を保証することを根拠に紙幣の価値を担保していましたが、ニクソンショックや変動相場制への移行に伴い「国が紙幣の価値を保証して、人々がそれを信じることで価値が生まれる」という方針になりました。

 

金本位制が崩壊して「信頼により価値が維持される」という体制が人々に受け入れられた際に完全に「物質的には何もないところから価値を創出する」ということが可能になったのです。

 

※借金というアイデアは古くからありますが、その背景には「当時の貨幣は物質的な価値のあるものと交換が可能であった」という保証の上で成り立っており、「何もないところから価値を創出した」とは言えないと考えています

 

労働力の提供なども、ある意味で「何もないところから価値を創出した」と言えなくもありませんが、ここで説明したいのは「価値のある物質」を担保する必要が無くなり(ゴールドを求めて金山を掘る必要が無くなり)「お互いの合意があれば、台帳の上でいくらでも取引が可能になった」という点です。

 

 

カウチポティトゥ

良い借金と悪い借金についても理解しましょう。

悪い借金は浪費のために行われ、良い借金は投資のために行われます。

 

どちらも借金なので後々返済に追われますが、良い借金を行うことで、(必ず投資が成功するとは限りませんが)投資のリターンを返済に充てることができるのです。

 

ガッシャンガッシャン

中央銀行の主な役割も動画の内容を理解するために必要です。

中央銀行の役割とは経済の安定です。

 

過度な融資はインフレ(物価の上昇)を起こしますが、インフレが加速すると株などの資産を持たない層は生活が困窮し、社会の安定を脅かすことになるため、中央銀行は融資の際の金利を引き上げることにより、融資を受ける側の負担を増加させ、中央政府への納税額を増やすことで、インフレについていけない層をサポートします。

 

金利を上昇させることは、インフレを抑えてデフレ方向に経済を向かわせることになります。

デフレ気味になると、今度は中央銀行金利を下げて融資を行い、経済活動の活性化を目指します。

 

この「(その国の経済が)インフレに向かっていると中央銀行が判断した場合はデフレ施策を実行して、デフレに向かっていると判断した場合はインフレに傾ける」という行動は一見マッチポンプのように見えるため理解を阻むかもしれません。

 

これは「中央銀行の役割は経済を安定させることが存在理由である」ということを念頭におけば疑問が解決するでしょう。

 

ですがさらに、「そもそも融資という制度を法律等で禁止すれば、バブルの崩壊や恐慌といった経済の混乱を防ぐことができるのではないか。」という疑問が生じるかもしれません。

 

これらについては「過度な融資は問題を引き起こしますが、適切な融資は経済活動を活性化させ、豊かな生活を維持し、社会を発展させるために有効であるため融資というシステムは継続されている」と解釈することで疑問の答えとなるかと思われます。

 

イケイケどんどん どんどこどん♪

次はレイ・ダリオ氏が唱える人の性「人は最近の動向に影響されやすい」という考え方です。

 

この考えについては一見すると賛否あるかと思いますが「愚者は経験から学ぶ(愚者は自身が体験したことからしか学ばない。つまり、大恐慌などの相場の急落を体験しない限りそれらを予期しない傾向があるということ)」や「ブラックスワン理論(ありえないことは予想に反して往々にして起こりえるものである。つまり、多くの人は今日が平穏であれば、それが明日にも続くという予想を行うが、それは長い時間の中では誤りであるということ)」さらに「クレショフ効果(過去の出来事から未来を推測しようとする心理現象)」などを紐解いていくことで、レイ・ダリオ氏の考えに寄り添うことができるでしょう。

 

また、この心理描写について動画中ではインフレ(バブル)局面で登場しますが、デフレ(恐慌)の際にも影響していますので、その点も念頭に入れておくと良いでしょう。

 

つまり、「最近悪いことが起きた場合、それが続くと考えてしまう」ということです。

 

具体的には「デフレの局面では人々はリスクを恐れ、たとえ金利が低くても融資を受けようと思わない」という心理です。(これは動画中では「レバレッジが弱まる」という表現がされています)

 

動画中では明確にこの心理が示されていませんが、この内容を理解しておかないと動画の内容の理解が阻まれる可能性があります。

 

 

みんなが欲しいものは価格が上がる

前提知識としても、基本的すぎるため説明不要かと思いますが念のため説明します。

 

「需要が高まると価格が高騰する、需要が弱まると価格が低下する」ということを前提に動画では経済について説明が行われています。

 

デフレ対抗案にも関わらずデフレを加速させるという罠

動画の後半からは「恐慌後の長期のデフレ局面への対策」という旨の内容になりますが、ここで提示される内容のうち3案は「実際やってみたらデフレが加速した(てへぺろ)」ということを事前に把握しておくと良いでしょう。

 

動画を素直にみると、「この4つでデフレを打開するのだな」という前振りで解説が始まるのですが、実際に明確にインフレに向かうのは、4つめの「紙幣の印刷」のみで、それ以外は「当時の企業や国がデフレを打開するために実施したがうまくいかなかった(短期的には効果があったが中長期的にはデフレを悪化させてしまった)」という内容となっています。

 

ただ、それも結論ではなく最終的には「程よくこれらを実施することで、デフレの脱却を目指すことができる」という部分が、この節での結論となっています。

 

詳しくは実際の動画解説時に紹介しますが、一つを取り上げると「富裕層からの税収を高める」という政策について、状況として「中央政府がデフレにより困窮している人々へお金を渡したいが、政府自体も税金が十分でなく苦しい」という時に「富裕層から税金を多くとろう」ということを行うことを例にします。

 

それが適切な課税であれば問題は起きなかったのですが、重税を行うことで富裕層の国家への信頼が揺らぎ、富裕層の多くが国外へ逃亡してしまいました。

 

それにより、中央政府は一時的に富裕層からの納税で財務が回復したものの、後年で富裕層からの税収が減ることになってしまい、財務状況を余計に圧迫してしまいました。

 

つまり、「富裕層からの税収を高める」という内容だけではデフレ脱却に効果があったか正確に評価することが難しく、「どの程度に税金を高めたか」「その結果、例に挙げたような富裕層の流出などの問題が起きなかったか」が重要な指標となります。

 

これらの知識と施策を強行した場合にデフレを悪化させたという点を事前に把握しておくことで動画の内容を理解することに役立つと思われます。

 

以上が「レイ・ダリオ氏の【30分で判る 経済の仕組み】を理解するために把握しておくべきこと」の内容となります。

 

次は動画の冒頭から解説を初めていきたいと思います。

 

raamenman1111.hatenablog.com