その時々に書きたくなったことを書くブログ

主に資産運用やゲーム、マンガ、スピリチュアルなど筆者の興味がある内容について書いていきたいと思います

レイ・ダリオ氏の【30分で判る 経済の仕組み】をわかりやすく解説します その4

これだけ書いても、まだまだ動画の1/6程度しか解説できていないのです。

 

自分の解説が冗長なだけという説もありますが。元の動画が濃密な情報が圧縮されたものということにしたいと思います。

 

さて続きを進めましょう。

 

お金持ちのところにお金が集まる

考えてみてください、あなたの支出は誰かの所得となるのです。あなたが得る所得は誰かの出費です。ですからあなたの支出がふえると誰かの所得がふえるのです。ある人の収入がふえると貸し手は貸出額をふやそうとします。借り手の信用力がふえたからです。

 

「あなたの支出は誰かの所得となる」という点は前項で説明したので、ここでは具体例を挙げてみます。

 

例えばあなたが、手持ちが10万円しか持っていないのに100万円の車を買いたいと思っているとします。

 

そこで銀行はあなたに90万円を貸し付けます。

 

その後、あなたは100万円の車を購入した場合、車の販売者は100万円の所得を得たことになるのです。

 

すると今度は、銀行が100万円の所得を得た販売者に対して、その100万円を返済能力の背景として、貸付を行おうとするのです。

 

現実には多くの要因が絡みますが、ここでは上記のようなお金の流れと貸し手の思考が説明されています。

 

優良顧客…!

クレジットのある借り手には返済能力と担保があります。借金と比べて収入が大きいと返済能力がふえます。返済ができなくても担保の価値が大きいとそれを売却できます。そうなると貸し手は安心して貸せるのです。

 

職業、年収、借金の有無、これまでの返済実績から「返済能力があるか」を評価して、さらに不動産や株式の評価額(場合によっては、これらを担保すること)から貸し手は「どの程度の金額を貸し付けてもよいか」を検討します。

 

勝ち続ける…灰になるまで…

収入がふえると、もっと借りることができ支出をふやせます。ある人の支出はほかの人の収入となりますから、もっと借りることができるようになるというわけです。この好循環が経済の成長につながります。これで経済の波ができます。

 

多くの収入は多くの融資を可能にして、さらに多くの支出を可能にします。

その支出は誰かの収入となるので、さらに多くの融資を可能にします。

この好循環が経済の成長(ここでの「成長」とは多くの収支を表します)につながるのです。

 

ここで「経済の波」という言葉がでますが、これがまさに「債務の周期」を指すのです。

 

生産力の成長の説明

取引では何かを得るために何かを提供する必要があり、得られる額はどれだけ生産できるかによって決まります。知識の蓄積が生活水準を引き上げ、生産高を引き上げます。発明家や勤労者は怠慢で何もしない人に比べて生産性と生活水準が向上します。

 

「債務の周期」の前に経済を動かす3つの主な要素に挙げられた「生産力の成長」について説明が行われます。

 

所得を増やすには生産力を増やす必要があり、生産力を上げるには知識や勤勉さ、発明などで意欲的に仕事に取り組む必要がある。という内容です。

 

「生産力の成長」と「債務の短期的な周期」の関係

でもこれは短期で見るとそうでない可能性もあります。生産性は長期的に重要な要素ですが、短期的にはクレジットが大切な役割をします。短期的には生産性は余り変動しません。したがって経済の変動に余り影響しません。でも債務を利用すると生産額より消費額を大きくできます。その一方、返済の際には消費額を縮小することになります。

 

ところが、それらによる生産高の増加は一朝一夕で成果が出るものではなく、短期的に生産力を上げるにはクレジット(ここでは「設備投資」と解釈するのがよさそうです)が大切な役割をする。と説明されています。

 

先ほどの知識や勤勉さなどによる、地道な努力は短期的にみると生産力への影響は大きくないことは体感として納得できるでしょう。

 

そこで本来の生産力(グラフの直線)よりも多くのお金で設備投資などを行い、支出を増加させることで、生産力を増幅させることができます。

 

大きな支出は誰かの収入となるため、経済全体の取引額が増加します。

 

しばらく時間が経ち、借金の返済が開始されるようになると、借り手は返済に回すお金のために消費を抑えるようになります。

 

すると、今度は逆に誰かの収入に対して悪影響を与えることとなり、経済全体の取引額が低下するのです。

 

3つの主な要素がセットになっている

債務には2つの大きな周期があります。1つは5年から8年の周期で、もう1つは75年から100年の周期です。普通この波の動きを感じることができても周期があることに気づきません。波の動きは日ごと、週ごとに起こっているので大きな動きに気づきにくいのです。

 

氏の唱える周期の期限(なぜ5~8年、75年~100年なのか)について、根拠となる記述は残念ながら自分には見つけられませんでした。

 

また、この図のように経済の成長がはっきりとした曲線で描かれることはなく、あくまで概念として「生産力が微増していくこと」「75~100年の周期で大きな波を描くこと」「その波を細かく見ると5~7年の周期で大小さまざまな波が発生すること」と考えるのが良いかと思われます。

 

解説その1で記載しましたが、レイ・ダリオ氏は物事の原理原則を発見することに秀でた人物なため、「なぜそうなのか」に対しては「観測してそうであることに気づいた」ということかもしれません。

 

ここでいったん区切ります!

続きはこちら。

raamenman1111.hatenablog.com